22話から50話まで
「架空の国・スズライトでの群像劇」
:これまでのあらすじ:
創世紀と呼ばれる太古の時代から名を連ね、国そのものと同じ名を冠する名家がある。それはスズライト家。商店街の喫茶店でウェイトレスをしている少女・ティーナと知り合ったことをきっかけに、彼らの住む屋敷へ足を踏み入れる機会がルミナに訪れた。そこで出会った深窓の令嬢メアリーと双子の妹ネビュラによって、思いがけず、自分にまつわる不可解な謎の真相を知ることになる。
創世紀のとある女性の逸話を聞き、ルミナは自分にもその女性と同様の力があると直感した。ルミナの視界にだけ映っていた奇妙な黒い渦や霧は、彼女の想像通り、その傍にいる人物の苦しみを表すものと考えて間違いないようだ。通常は目視することができないそのような感情がわかるようになるのはいいことだ、とルミナは思い、自身の力を受け入れた。
クラスで孤立しているルベリー。「歌えない」ことをひた隠しにしているミリー。半年前に行方をくらませた兄・ソラに対し複雑な感情を抱くキラ。ソラによく似た男・ゼクスを追うネフィリー。ルミナはこれまでに、この四人が黒い渦を抱えている様を見ている。彼らのことを気にかけているのはルミナだけではない。また、ルミナに対しても、共に双子の話を聞いていたキラからはその身を案じる目が向けられている。
皆がそれぞれの悩みや願いを胸に秘めて日々を過ごす中、校内は学園祭が目前に迫りざわめき立っていた。
:人物関係図:
※現在、最優先で本文を書き進めたいため割愛※